建設会社の現場・管理・経営をつなぐIT・DX支援事例
建設DXサポートセンターでは、建設会社のIT・DX推進を、単なるシステム導入ではなく、現場・管理部門・経営をつなぐ仕組みづくりとして支援しています。
建設業のDXは、現場管理アプリを入れれば完了するものではありません。
写真管理、書類管理、見積・発注・請求、原価管理、粗利管理、社内連絡、協力会社との情報共有、ホームページ活用、生成AI活用など、建設会社の業務全体を見ながら、どこから改善すべきかを整理することが重要です。
また、社内にCIOやIT・DX責任者を採用する場合、継続的な人件費や固定費が発生します。
そのため、中小建設会社では、必要な範囲で外部の専門家に相談し、会社の状況に合わせて支援を受ける方が現実的な場合もあります。
建設DXサポートセンターでは、建設会社に必要なCIO機能を、外部から補佐・代行する立場で支援します。
ここでは、建設DXサポートセンターが関わってきた支援事例の一部をご紹介します。
事例1|現場写真のクラウド共有により、確認業務を効率化
ご相談内容
建設会社で現場写真管理アプリを使用していたものの、クラウド連携が十分に活用されておらず、現場写真を社内で共有しにくい状態でした。
現場監督が写真を撮影していても、管理部門や経営側がすぐに確認できず、写真確認や報告に手間がかかっていました。
抱えていた課題
・現場写真が担当者ごとに分散していた
・社内でリアルタイムに写真を確認できなかった
・写真の確認や報告に時間がかかっていた
・管理部門や経営側が現場状況を把握しづらかった
・アプリを導入していても、十分に活用できていなかった
対応した内容
・既存の写真管理アプリの利用状況を確認
・クラウド連携の設定状況を確認
・現場ごとの写真共有ルールを整理
・社内で確認できる閲覧体制を整備
・運用しやすい写真管理の流れを整理
成果
現場写真を社内で共有しやすくなり、確認業務のスピードが向上しました。
現場監督だけでなく、管理部門や経営側も現場状況を把握しやすくなり、報告・確認・是正対応がスムーズになりました。
単にアプリを導入するだけではなく、誰が、いつ、どのように確認するかまで整理したことで、現場写真管理が実務に定着しやすくなりました。
事例2|業務管理システムの導入により、見積・発注・請求を一元管理
ご相談内容
見積書、発注書、請求書などが担当者ごとに作成・管理されており、経理部門や管理部門が全体を把握しにくい状態でした。
工事ごとの書類や金額の流れが見えづらく、外注業者からの請求書確認にも時間がかかっていました。
抱えていた課題
・見積書・発注書・請求書が担当者ごとに分散していた
・工事ごとの書類管理が統一されていなかった
・経理部門が請求内容を確認するのに時間がかかっていた
・工事番号や案件管理のルールが十分に整理されていなかった
・業務管理システムを導入すべきか判断が難しかった
対応した内容
・現在の見積・発注・請求の流れを確認
・工事番号による管理ルールを整理
・業務管理システムの導入を支援
・工事ごとに書類を一元管理できる仕組みを整備
・経理部門が確認しやすい運用方法を整理
・社内での入力ルール・確認ルールを整備
成果
工事ごとに見積書、発注書、請求書を確認できるようになり、社内の確認作業が効率化されました。
経理部門や管理部門も工事ごとの流れを把握しやすくなり、確認漏れや属人的な管理を減らすことにつながりました。
システムを導入するだけでなく、工事番号、入力ルール、確認方法をあわせて整備したことで、業務管理の基盤づくりが進みました。
事例3|工事ごとの粗利を見える化し、現場監督の意識を改善
ご相談内容
現場監督が、自分の担当工事の粗利や利益状況を十分に把握できていない状態でした。
工事が完了してからでないと利益状況が見えにくく、現場ごとのコスト意識を高める仕組みが必要でした。
抱えていた課題
・現場ごとの粗利が見えにくかった
・現場監督が担当工事の利益状況を把握しづらかった
・原価管理が経営側・管理部門中心になっていた
・コスト意識を現場に浸透させる仕組みがなかった
・利益管理が属人的になっていた
対応した内容
・工事ごとの売上・原価・粗利の見える化を支援
・業務管理システムで工事別の数値を確認できるように整理
・現場監督が自分の担当工事を把握しやすい形に調整
・経営側・管理部門・現場で共有すべき指標を整理
・定期的に確認する運用ルールを整備
成果
現場監督が、自分の担当工事の粗利や原価を意識しやすくなりました。
工事ごとの数値が見えることで、現場側にもコスト意識が生まれ、経営と現場の距離が近くなりました。
利益管理を経営者や経理だけのものにせず、現場と共有できる形にしたことで、建設会社としての管理体制の強化につながりました。
事例4|外注業者からの請求書を統一し、確認業務を効率化
ご相談内容
外注業者から届く請求書の形式や記載内容がバラバラで、どの工事に対する請求なのか分かりにくい状態でした。
経理部門や現場担当者が内容確認に時間を取られ、支払い処理にも手間がかかっていました。
抱えていた課題
・請求書の形式が業者ごとに異なっていた
・工事名や工事番号の記載が統一されていなかった
・どの工事に対する請求か確認に時間がかかっていた
・現場担当者と経理部門の確認作業が煩雑だった
・支払い処理の正確性とスピードに課題があった
対応した内容
・工事番号管理ルールを整理
・外注業者向けの請求書記載ルールを整備
・指定請求書フォーマットの運用を支援
・社内の確認フローを整理
・現場担当者と経理部門の役割を明確化
成果
請求書の記載内容が統一され、確認作業のスピードと正確性が向上しました。
どの工事に対する請求かを確認しやすくなり、現場担当者と経理部門のやり取りもスムーズになりました。
小さな改善に見えますが、建設会社では請求・支払い業務の効率化が、管理部門の負担軽減と原価管理の精度向上につながります。
事例5|ホームページと情報発信を見直し、受注機会を拡大
ご相談内容
高い技術力を持つ工務店でありながら、自社の強みが十分に伝わっておらず、受注先や顧客層に課題を抱えていました。
従来の下請け中心の働き方から脱却し、自社の技術力を正しく伝え、選ばれる会社になるための情報発信が必要でした。
抱えていた課題
・高い技術力があるのに、ホームページで十分に伝わっていなかった
・価格競争や下請け仕事に巻き込まれやすかった
・自社の強みや専門性が整理されていなかった
・誰に向けて発信するべきかが明確でなかった
・将来の受注に不安があった
対応した内容
・自社の強み・技術力・対応範囲を整理
・ターゲットとなる顧客層を明確化
・ホームページの構成と訴求内容を見直し
・施工実績や技術力が伝わる情報発信を支援
・SNSや外部メディア活用の方向性を整理
・会社の見せ方と営業導線を再構築
成果
自社の強みが伝わりやすくなり、価格だけで比較されにくい見せ方に改善されました。
ホームページや情報発信を通じて、技術力や専門性を理解した顧客からの相談につながりやすくなりました。
建設業におけるホームページ改善は、単なるデザイン変更ではありません。
どのような会社として見られたいか。どのような仕事を受けたいか。どのような顧客とつながりたいか。
そこまで整理することで、ホームページは会社の営業資産として機能しやすくなります。
事例6|生成AIを活用し、社内文書・議事録・メール作成を効率化
ご相談内容
社内文書、会議議事録、メール文面、マニュアル作成などに時間がかかっており、管理部門や幹部の負担が大きい状態でした。
生成AIに関心はあるものの、建設会社の実務でどのように使えばよいか分からないというご相談でした。
抱えていた課題
・メールや社内文書の作成に時間がかかっていた
・議事録作成が担当者の負担になっていた
・社内ルールやマニュアルを整備したいが手が回らなかった
・生成AIを使ってみたいが、業務での使い方が分からなかった
・情報漏えいや利用ルールに不安があった
対応した内容
・建設会社で使いやすい生成AI活用場面を整理
・メール文面、議事録、社内規程、マニュアル作成への活用方法を提案
・実際の業務文書をもとに使い方を支援
・社内で使う際の注意点を整理
・入力してよい情報・避けるべき情報の考え方を整理
・担当者が自分で使えるように運用方法を説明
成果
メール文面、議事録、社内文書の作成時間を短縮しやすくなりました。
特に、たたき台の作成、文章の整理、表現の調整、議事録の要約などに生成AIを活用することで、管理部門や幹部の負担軽減につながりました。
生成AIは、建設会社にとっても十分に活用できる道具です。
ただし、いきなり全社導入するのではなく、まずは安全に使える業務から始め、社内ルールを整えながら定着させることが重要です。
事例7|現場・管理部門・経営層の情報共有を改善
ご相談内容
現場、管理部門、経営層の間で情報が分断されており、会社全体の状況を共有しにくい状態でした。
現場では日々の対応に追われ、管理部門では書類確認や請求確認に追われ、経営層は全体の状況を把握するまでに時間がかかっていました。
抱えていた課題
・現場と管理部門の情報共有が不足していた
・経営層がリアルタイムに状況を把握しづらかった
・書類、写真、請求、原価情報が分散していた
・社内で同じ情報を何度も確認していた
・誰が何を管理するかが曖昧だった
対応した内容
・情報共有の現状を整理
・現場、管理部門、経営層それぞれが必要とする情報を整理
・業務管理システムやクラウドツールの活用方法を検討
・社内会議で確認すべき項目を整理
・担当者ごとの役割分担を明確化
・継続的に運用できるルールづくりを支援
成果
現場、管理部門、経営層が確認すべき情報が整理され、社内の情報共有が改善されました。
情報の見える化により、確認作業の重複や属人的な管理を減らしやすくなりました。
建設DXは、単にツールを導入することではありません。
現場、管理部門、経営層が同じ情報を見ながら判断できる状態をつくることが重要です。
成功事例から分かること
これらの事例に共通しているのは、いきなり大きなシステムを導入したことではありません。
まず現状を整理し、どこに問題があるのかを確認し、優先順位をつけたうえで、必要な仕組みを整えたことです。
建設会社のIT・DXでは、次のような視点が重要です。
・現場が使いやすいこと
・管理部門が確認しやすいこと
・経営者が判断しやすいこと
・協力会社にも無理がないこと
・今ある仕組みを活かせること
・導入して終わりではなく、定着まで考えること
建設DXサポートセンターでは、建設業の実務を前提に、現場・管理部門・経営のバランスを見ながら、無理のないIT・DX推進を支援します。
支援の進め方
成功事例のような改善を進めるためには、まず現在の状況を整理することが重要です。
建設DXサポートセンターでは、会社の状況に合わせて、次の流れで支援を行います。
1. 初回相談
現在のお困りごとをお聞きし、IT・DX課題の全体像を簡単に整理します。
何から始めればよいか分からない場合でも、ご相談いただけます。
まずは、現在の業務状況、使用しているシステム、社内で困っていること、今後改善したいことをお聞かせください。
2. 建設DX戦略診断
業務フロー、使用中のツール、社内体制、現場管理、書類管理、原価管理、情報共有の状況を確認し、改善すべき優先順位を整理します。
会社全体の課題を見える化し、今後どの順番で改善を進めるべきかをご提案します。
建設DX戦略診断は、いきなりシステム導入を決めるためのものではありません。
自社にとって本当に必要な改善を整理し、無駄な投資や使われないツール導入を避けるための診断です。
3. CIO補佐・CIO代行による継続支援
診断後、継続的な支援が必要な場合は、CIO補佐プランまたはCIO代行プランにより、実行と定着を支援します。
社内担当者がいる場合は、CIO補佐として、担当者を支えながらIT・DX推進を進めます。
社内にIT・DXを統括できる人材がいない場合は、外部CIOに近い立場で、会社全体の状況を見ながら改善を支援します。
CIO人材を新たに採用する場合、継続的な人件費や固定費が発生します。
一方で、外部のCIO補佐・CIO代行であれば、必要な範囲から始めることができ、会社の状況に合わせて柔軟に活用できます。
まずは現在の課題を整理することから始めましょう
建設会社のIT・DX化は、会社ごとに課題も体制も異なります。
現場写真の共有を改善したい会社もあれば、業務管理システムを活用したい会社、原価管理を強化したい会社、生成AIを使って管理業務を効率化したい会社もあります。
大切なのは、流行りのツールを導入することではなく、自社にとって本当に必要な改善を見極めることです。
次のようなお悩みがある場合は、まずご相談ください。
・現場と管理部門の情報共有を改善したい
・写真管理や書類管理をクラウド化したい
・業務管理システムをもっと活用したい
・原価管理や粗利管理を見える化したい
・生成AIを業務に取り入れたい
・社内にIT・DXを進める人材がいない
・CIOやIT担当者を採用するほどの固定費はかけられない
・外部の専門家に必要な範囲で相談したい
建設DXサポートセンターでは、建設会社の実務を前提に、現場・管理部門・経営層をつなぐIT・DX推進を支援します。
まずは現在の課題を整理するところから、一緒に進めていきます。
